
2006年5月に創刊して、月刊グランレコも早や2周年。
これまで、グランレコではさまざまな情報を読者の皆さんに提供すると同時に、いろんなグラン世代の方々からお話を伺ってきました。
それらの方々は一様にして、活動的で元気で力強い方ばかりで、こちらが背中を押されている気分になることもしばしばでした。
そこで、創刊2周年の今月号では『グラン世代のONとOFF』と題して、今までもそしてこれからも輝き続けるグラン世代のON(仕事)と、OFF(遊び・休日)
をレポートさせていただきます。
同世代の方々の、夢を持ちながら仕事に邁進されるONの姿、"何か"に夢中になるOFFの姿をご覧ください。

俣野正男さんは、舞鶴の造船所の機械工から心機一転、21歳の頃に美容師の道を目指したという異色の経歴の持ち主だ。
「独立して自分の店を持ちたい」という夢を一心に描きながら、朝から夕方まで美容師見習いとして働き、夜は美容師学校、休みの日は講習や勉強会と、 当時はがむしゃらに働いたという。
独立の夢は9年間の修養を経て実現し、三宮駅を望むビルの2階に、8坪の店をスタートさせた。
以降、次々と兵庫県内に新店舗を出し、1978年には
株式会社クリップを設立。現在ではフランチャイズ店を含め15店舗の美容室を経営するオーナーである。

朝の7時、各美容室を日替わりで回りながら、従業員たちのレッスンに顔を出すのが俣野さんの日課だ。会社経営が業務の中心となってきた今も、
現場でスタッフを指導することは決して怠らない。
そこには、俣野さんが大切にしている「企業は人なり」という言葉がある。
「人を育てないと会社は大きくならないし、ここまで店舗を広げられたのは、従業員が居てくれたからこそ。自分一人の力だけではない」
と、俣野さんは話す。
今は、自らヘアカットでお客さんに腕を振るうよりも、一人前となったスタッフがお客さんと接している姿に、やりがいを感じるという。

100人を超えるスタッフを抱え、これまでに何百人と人材を育ててきた俣野さんだが、最近は新人スタッフとのジェネレーションギャップに 悩まされることも多いそうだ。
「宇宙人と話しているのかと思うぐらい、言っていることが伝わらないことがあります。そういう時は、とことん話をする。同じ目線に立って、
相手を理解する」。
そこから信頼関係を築き、人材育成へとつなげていくことに、俣野さんは変わらぬ情熱を注ぎ続けている。
「よい人材をこれからも育てていきたい。美容師の立場では、お客さんが財産。経営者の顔の時は、何より従業員が財産なんです」